メリットだけが語られることの多い「リノベーション」ですが、良いこと尽くめばかりではありません。メリット・デメリットをしっかり把握しておきましょう。
メリット
- 予算を抑えて新築同様の設備の物件を購入できる
- 好きな立地を選べる
- 室内を自由に設計できる(リノベーション前の物件の場合)
なんと言っても、費用を抑えられることが大きなメリットです。物件にもよりますが、同じ平米数、新築同様の最新の住宅設備を、新築マンションより安く購入出来ます。新築マンションの60%ほどで購入できることが多いようです。
新築マンションより安い予算で購入できるため、立地の選択肢が一気に広がります。住みたい街の駅近くも選びやすくなりますし、眺望が抜けている部屋、閑静な住宅地・・・など、マンションの環境もより選びやすくなります。
既存のマンションは似たり寄ったりで無難な内装になっていまうことが多いため、自分好みの内装を選ぶことはなかなか難しいところです。
ご自分でリノベーションする場合は、ご自分好みの住空間を作ることができます。注文住宅を作るよりも安価にオリジナルの住まいを作れます。(建物の構造や規約により制限が生じる場合があります)
デメリット
- 耐震性能に不安がある場合も
- 金利の高いリフォームローン
- リノベーションできない部分がある
室内はリノベーションで最新の設備に出来ても、マンション本体の土台は改築できません。そのため耐震基準を満たしていないマンションの場合、マンションの補強のために毎月支払っている修繕積立費が増える可能性があります。
1981年6月より以前の耐震基準は「旧耐震基準」、それ以降の基準は「新耐震基準」と呼ばれていますが、旧耐震基準のマンションは購入前に現行基準での耐震診断を受けているかを確認したほうが良いでしょう。
リノベーション済みの物件をローンで購入する場合は、住宅ローンのみですみます。この場合は特に問題はありません。ですが物件を購入してさらに自分でリノベーションをする場合、且つローンで資金を準備する場合は、住宅ローンのほかに工事資金として金利の高い「リフォームローン」を組む必要があり、審査も厳しい傾向にあります。
また、当然ながら物件を購入した後でないと工事を始めることはできませんので、工事の間は家賃や既存の住宅ローンとの二重の支払が発生する可能性があり、資金繰りに注意する必要があります。
リノベーションとは言っても、マンション規約などで勝手に工事できない部分、共用部のため工事することができない場所などがあります。(玄関、窓サッシ、バルコニーなど)
また、キッチンや浴室、配管などの室内の水まわりは工事できても、建物全体の配管類は単独で工事することはできません。事前に共用部の改修状況を確認しておきましょう。
まとめ
- 新築より安価な傾向があるため自分の住みたい立地を選択できる。
- リノベーションした物件を購入する場合は、見えない配管などの設備、耐震性能を確認する。
- 物件購入後にリノベーションを施す場合は、資金繰り、特にローンについては注意する。